Corning Life Sciences Product Selection Guide C40-C41(76-77)

概要

  1. セルカルチャー
  2. 参考資料
  1. C40
  2. C41

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セルカルチャーセルカルチャーC40www.corning.com/jp/lifesciencesCorning®の細胞培養表面イントロダクションコーニングは様々な表面処理を施したプラスチック製品を提供しています(表1)。初期のプラスチック製容器のほとんどはポリスチレン製でした。ポリスチレンは長い炭素鎖ポリマーで、1つおきの炭素にベンゼン環が結合しています。透明度が高く、成型が容易で、価格が比較的安いという理由でポリスチレンが選ばれました。ただし、ポリスチレンは本来疎水性が高い(水となじみにくい)ポリマーなので、細胞が接着しにくいという大きな欠点があります。しかしポリスチレン表面は様々な化学的手段(硫酸)、物理的手段(コロナ放電、ガスプラズマ、放射線照射)で容易に修飾することが可能です。これらの手段を使えば、水酸基、ケトン基、アルデヒド基、カルボキシル基、アミノ基をポリマーに導入することができます(図1)。これらの官能基の導入により非電荷の疎水性表面はよりイオン化した親水性表面に変化するので、表面の特性が変化します。ポリスチレンに様々な反応基を化学反応により共有結合させて改質し、その反応基に生体分子を共有結合で固相化させることも可能です。その他の情報については、参考文献でご確認ください。CorningCellBIND®表面CorningCellBIND表面は、低血清培地や無血清培地などの厳しい培養条件下での細胞接着性を向上させ、細胞の収量を増加させるようにデザインされています。この表面は、初代培養細胞やタンパク質を過剰発現しているトランスフェクト細胞などの培養が困難な細胞にも有用です。この表面には新規マイクロウェーブプラズマ工程を採用しています。この工程により、標準的なプラズマ/コロナ放電処理に比べてはるかに多い酸素を細胞養表面に取り込ませることができるため細胞接着が向上します。また、親水性が上がり(水と馴染みやすくなり)、表面の安定性が増します。生体分子によるコーティングとは異なり、CorningCellBIND表面は生体分子を使用していない表面で、特別な取扱いや保存を必要としません。コーティングするのではなくポリマーを処理するので、この表面はより均一で安定です。CorningCellBIND表面の特長◗短時間で細胞を低血清や無血清条件に馴化させます。◗安定性の低い生体分子によるコーティングの代わりとして期待できます。◗室温でも安定で、冷蔵や特別な取扱いを必要としません。◗接着しにくい細胞株(特にトランスフェクトした細胞)でも、細胞接着がより均一で、むらができません。◗コンフルエントな状態の培養細胞(特にローラーボトル)や細胞を用いたアッセイ中の細胞がはがれるのを防止します。フラスコ、マルチプルウェルプレート、セルスタック培養用チャンバー、ハイパースタックセルカルチャー容器、ローラーボトル、96ウェルプレート、384ウェルプレート、1536ウェルプレート、ディッシュのCorningCellBIND表面製品をご用意しています。CorningSynthemax®セルフコート基質シンセマックス-2セルフコート基質は水に可溶なペプチド-コポリマー粉末です。様々な幹細胞の接着を促進します。多様な形状の培養容器にコーティングしていただけます。参考資料表1Corning細胞培養表面処理表面処理結合様式特徴セルバインド表面親水性、イオン結合(マイナスチャージ)ポリスチレンへの細胞接着性が向上細胞培養表面処理親水性、イオン結合(マイナスチャージ)ポリスチレンへの細胞接着が可能無処理疎水性ほとんどの細胞の接着性が有為に低下超低接着表面処理親水性、非イオン(非電荷)ハイドロゲル層によりほとんどの細胞が接着不可能ポリ-D-リジンコート親水性、イオン結合(プラスチャージ)ポリスチレンへの細胞接着性が向上シンセマックス-2セルフコート基質ペプチドを含む合成基質をコート細胞外マトリックス由来の細胞接着促進ペプチドにより、細胞の天然環境を模倣図1.ポリスチレンの表面は、様々な官能基の付加、炭素主鎖の切断、ベンゼン環の開環(図示していません)により修飾できます。HCHHCHCHCHHCHHCHCHCHHCHOHOHCOHOHHHCOCHCHCHHHCHOOCHCHCSurfacetreatment
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セルカルチャーセルカルチャーC41www.corning.com/jp/lifesciencesCorningUltra-LowAttachment(超低接着)表面処理超低接着表面処理は、ハイドロゲルを共有結合させています。この表面は親水性で電荷を帯びていません。タンパク質やその他の生体分子は疎水結合やイオン結合によってポリスチレン表面に弱く引き付けられますが、このハイドロゲル表面ではこれらの力による非特異的な接着が起こりにくく、細胞接着が阻害されます。この表面は非常に安定で、細胞毒性や生物活性がなく、生物分解を受けません。超低接着表面のディッシュとマルチプルウェルプレート、フラスコ、セルスタック培養用チャンバーを提供しています。超低接着表面は接着系細胞のMDCK、VERO、C6細胞の接着を抑制できることが証明されています。対照とした表面(細胞培養表面処理;図2)と同条件で培養しましたが、その間、接着は抑制されました。この表面ではマクロファージと好中球の接着と活性化も抑制されることが示されました。超低接着表面の培養容器は、以下の用途に適しています。◗ある種のガン細胞の組織特異的な機能を研究する場合(乳ガン細胞MCF-7など)◗幹細胞で接着による分化を起こしたくない場合◗ガン細胞やウイルスで形質転換させた細胞を非接着性のコロニーとして選択的に培養したい場合(ソフトアガー法の代替として)ポリ-D-リジンコート表面アッセイや実験操作によっては、ポリスチレンへの細胞接着を高める必要があります。ポリ-D-リジンコート(PDL)は、独自開発した方法によりPDL(分子量70∼150kDa)でコーティングされています。この合成ポリマーによるコーティングにより、プラスチック表面は均一にプラスにチャージされます。細胞の種類によってはこのチャージにより細胞接着、増殖、分化を、特に低血清や無血清条件で増加させることができます。多くの場合、PDL表面は初代培養ニューロン、グリア細胞、神経芽細胞腫、HEK-293を含む様々なトランスフェクトした細胞株の接着と増殖を促進します。PDLコートした96ウェルプレートと384ウェルプレートを提供しています。細胞培養表面処理コーニングの標準的なポリスチレン製細胞培養容器は、コロナ放電(フラスコ、ディッシュ、マイクロプレート)またはガスプラズマ(ローラーボトル、細胞培養チューブ)により表面が処理されています。こうした方法で生じた高エネルギーの酸素イオンは表面のポリスチレン鎖に導入されます(図1)。その結果、表面は親水性となりマイナスにチャージします。コーニングでは、細胞培養表面処理のフラスコ、ディッシュ、マルチプルウェルプレート、セルスタック培養用チャンバー、ローラーボトル、細胞培養チューブを提供しています。無処理表面無処理のポリスチレン表面は疎水性であり、細胞と生体分子が受動的疎水相互作用によってのみ結合します。浮遊系細胞培養などの用途のために、無処理表面の細胞培養用ディッシュとマイクロプレートを提供しています。ただし、無処理の培養容器は放射線滅菌されていますので、表面の親水性がわずかに増加しています。形質転換した細胞株(CHO-K1など)やマクロファージの中には、このような疎水性表面に接着して増殖できるものもあります。したがって、細胞接着を最小限に抑える必要がある用途のために、超低接着表面も提供しています。図2.1個の細胞に由来するC6グリオーマ細胞のコロニーは、細胞培養表面処理(左)ではフラットな状態で増殖しましたが、超低接着表面処理(右)では非接着性の球状コロニーを形成しました。

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